熊本の地震で大変な思いをされている皆様が,一日も早く落ち着いた生活を取り戻せるよう,お祈り申し上げます。
このような大きな震災が起こると,何か自分にできることはないかと誰もが少なからず感じているのではないでしょうか。
私も考えずにはいられない一人です。
今月23,24日でヨーガ療法学会が大宮で開催されました。
そこで「逆説の10か条」を書かれたケント・M・キース先生が講演されました。
タイトルにもなっている通り10節の短い文章で成り立っています。
この詩は,マザーテレサが孤児院の壁にはっていたそうです。
私は5年前,東日本大震災の時にチャリティーヨーガを行った際,この詩の意味を実感し励まされました。
「あなたが良いことをしても人はわがままだと非難するし,動機を邪推する。それでも良いことをしなさい。」
「あなたがする今日の良いことは明日には忘れられる。それでも良いことをしなさい。」
人が行動するときは逆の同じ力が加わり押し返されるものです。
だから自分が良いと思ったことを行動する事はエネルギーがいります。
人はどうしても人のために何かしなければ,と外的動機付けをしてしまいがちです。
外的動機付けをしてしまうと,自然と自分がしたことに見返りを求めてしまいます。
“自分にできること”とは,このような外的動悸付けに陥らないためにも,いつもの自分でやれること,
無理しないでできる範囲のこと,なんではないかと思います。
もちろん,ちょっと無理をして現地のお手伝いに行けるのならとても素晴らしいことだと思います!
見返りなんか必要ないので,自分のやったことは忘れられても良いんです。
誰かに評価される必要なんてなく,自分でさえ評価する必要もなく,ただ正しいと思って行うことが大切なんだと思います。
心から正しいと思った行動は,きっと自分の見えないところかもしれませんが花開くことでしょう。
キース先生の講義は,今の私がチャリティーヨーガを行う意義を具体的に思い起こさせてくれました。
私に今できることは,このような形で僅かながらの復興支援です。
例え寄付や行動を起こさなくても,できることは日常の中にあふれていると思います。
節約だってそうですし,状況をしっかりと見て判断し周りに惑わされないことも大切でしょう。
どんな環境だとしても自分のすべきことをし生きることもまた復興支援に繋がっていく大切なことだと思います。
このブログはキース先生の講演を思い出しながら,随所に先生のお言葉を拝借しました。
ずっと尊敬していた先生に,この時期にお会いできたことも何かのご縁だと感じています。
一人一人の僅かながらの良いことが変化をもたらし,穏やかで安らかな時がくることを祈って。
ハヤカワ トモミ